教材紹介

ワンステップ韓国語―文字からはじめて中級をめざすあなたへ―

 多くの初級のテキストでは,初級レベル(ハングル能力検定試験5級・4級もしくは韓国語能力試験初級TOPIKⅠ)が初級Ⅰ・Ⅱもしくは初級・中級に分けられています。ハングル能力検定試験4級の合格ラインでは,基礎的な韓国・朝鮮語を理解し,それらを用いて表現できる(比較的使用頻度の高い約1,070語の単語や文型)ことを目標としています。ハングル能力検定試験4級とTOPIKⅠの試験の出題基準を鑑みると,初級レベルの文法項目として「連体形」並びに「해요体(変則用言を含め)」までが含まれています。
 しかし,上記の項目を1冊でまとめたテキストはあまり見当たりません(勿論,学習者の負担やモチベーションなどを考慮してあえて2冊にするという考え方もあると思いますが)。そこで,本書は,中級に移る土台として,可能な限り,初級レベルの語彙や表現,文法項目などを網羅し,活用できるように作りました。本書は,【文字編全5課】と【文法編全20課】に分けられ,【文法編】の各課は,「本文」「単語と表現」「文法」「総合練習」から構成され,週1コマの授業(90分)を60回行うことを想定しております。つまり,週2コマの授業では,1年間で,そして週1コマの授業では,2年間で終了することができます。
 その上,以下の点に重点を置いてあります。

1. 様々な場面や対人関係における多様なコミュニケーションが理解できることを目指し,本文には2種類の会話を盛り込んでいます。
2. ハングル能力検定試験の合格トウミを参考し,学習の目安として,全ての語彙レベルを提示しています。
3. 総合練習では,「말하기話す」「듣기1聞く1」「듣기2聞く2」の練習問題を取り入れ,会話力を高めると共に,「쓰기書く」や「읽기読む」を設け,4技能を強化しています。
4. 「コラム」を通じて異文化理解を促しています。
5. 自主・自立学習を助けるために,「WEB学習動画」を取り入れています。

 なお,練習問題は,学習した内容を繰り返して積み重ねていくという方法を取り入れて作成しております。